64 Script "Chapter 3" 
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第20話 『光焔十字軍』



『公式声明』

 王都ウィニアにおいて、ローディス教国はパラ
ティヌス王国を一時吸収する事を発表。それと同
時に革命軍との和解を受け入れぬ事を明言した。
 ローディスとの戦いも避けられなくなった革命
軍は、東方教会との接触を急ぐ。



軍師ヒューゴー
「ローディスが、ウィニアで
 公式声明を出したぞ!

マグナス
「…その内容は?

軍師ヒューゴー
「パラティヌスをローディス教国に
 一時吸収するそうじゃ。
「革命軍の活動により、乱れて
 しまった国民の生活を守る事が、
 一番の理由であり…
「内乱の終結、国内の安定を確認し
 た後に、改めてパラティヌス王国
 を独立させるそうじゃ。

マグナス
「誰がそんな内容を信じる?
 単なる侵略じゃないか?

軍師ヒューゴー
「いや、そうとも言えんだろう。
 我々の活動の為に、この国が…
「人々の生活が乱れているのは、本当の
 事じゃろう? 我々の行動に恐怖して
 いる中央の貴族や…
「世に目を向けぬ多くの民衆が、
 ローディスの活動を救いと受け止めて
 もおかしくはないぞ?

マグナス
「……しかし…

軍師ヒューゴー
「ローディスは、革命軍との和解は
 無いと明言したそうじゃ…。
「これで東方教会との接触は、
 より難しいものとなった。
 …さて、どうしたもんかのぉ。


それでは説明を始めるぞ。

今回は、西側に位置する『ベルギガ砦』を
本拠地として行動することになる。

目標となるのは、本拠地から北東に向かって
約1日半の距離にある
『グンダハール関門』じゃ。

この関門の制圧が今作戦の目的となる。

この地について少し説明をしておこうかのぉ…
ここ『ギュールズ丘陵』は、南部と東部、
そして中央を結ぶ唯一の場所じゃ。

そして東部へ向かうには、
この『グンダハール関門』を通る必要がある。

偵察部隊からの報告によると、
敵は、少数の部隊でまとまりながら、
ここ『ベルギガ砦』に向かい進行中らしい。

また『グンダハール関門』周辺にも、
敵部隊の存在が確認されておる。

敵はなんとしても、我々と東方教会の接触を
阻止したいようじゃな。

今回の進軍では、あらゆる場面で激しい戦闘が
起こると予想出来る。
戦況に応じた柔軟な対応が必要じゃ。

何にせよ、ローディスが動き出した以上、
一筋縄ではいかん。気を付けるんじゃぞ。


軍師ヒューゴー
「選んだ道を信じるしかあるまい。
 …さぁ、行こうか。



(テンプルナイトのユニットと接触)
光焔十字軍指揮官
「貴様等が革命軍だな…
 この異端者共ッ!
「サルディアン猊下の命に従い
 我ら光焔十字軍が、
 貴様等を排除してくれる!
「神々の父フィラーハよ、
 主ローディスよ、
「我らに光の加護を
 お与え下さい。

<アムデルマ>
年輩の男性
「東部には、バーサ教の総本山、
 東方教会セレセスがある。
「ローディスが本気で潰そうと思えば
 東方教会だって、
 タダでは済まないはず。
「ローディス教はフィラーハ以外の神を
 認めていない。彼等にしてみれば、
 東方教会そのものが異端なのに…
「なぜ、徹底して排除にかからないの
 だろうか? …何か、理由があると
 思わないか?

<クラシノ>
少女
「いってみればここギュールズ丘陵は、
 パラティヌスの分かれ道ね。
「中央、南部、東部の三方を結んでいる
 この土地を境に、
 貧富の差、信仰の差が生まれるのよ。

<ムジの町>
若い女性
「光焔十字軍の兵は皆、
 ローディス教の信徒だそうです。
「サルディアン教皇の勅命とあらば、
 その命を投げ出しても、
 使命を全うすると聞いています。
「盲信とは、
 こういう事をいうのでしょうね。


<堅城エッツエル>
老人
「ローディス教というのは元々、
 聖者ローディスが広めた教え。
「今では教皇の独壇場じゃがな。
 彼らにとって、教皇は神の代弁者。
 その命を聞かぬ者はいないよ。

<修魔の地ベレゾボ>
年輩の男性
「光焔十字軍は、ローディスの教皇が
 異端排除の為に結成した。
「元々は、ロシュフォル教から、
 聖地アヴァロンを取り戻すために
 結成されたらしいがな。
「まぁ、何にせよ、
 改宗という名目で戦争をする
 ローディスの侵略部隊だよ。


<農産の地コルグエフ>
年輩の女性
「知ってるかい?
 パラティヌス中央の城には、
「パラティヌス王国と、ローディス
 教国の国旗が掲げられているのさ。
 士官学校でだって、
「聖者ローディスの教えを説く。
 これだけ徹底的に改宗されりゃあ、
 東方教会も肩身が狭いだろうね。


<ノービポルト>
酒場の親父
「冥煌騎士団のリチャード・グレンデル
 という男はな、
「一地方領主でありながら、
 冥煌騎士団の団長をしているらしい。
 余程の腕を持っているんだろうな。
「そうそう、ニルダムを落としたのも
 先代率いる冥煌騎士団だって噂だ。
 まったく恐ろしい連中だよ。


<僻村メゼニ>
年輩の男性
「噂じゃあ、光焔十字軍を率いている
 騎士団がいるらしい。
「確か、名は冥煌騎士団といったな。
 その団長なんぞは教皇からの直々の
 命を受けているらしいぜ。
「ローディス従属下のパラティヌスに
 とっては国王よりも偉いっていうん
 だから、おかしな話だよ。


<グンダハール関門・ボス戦>

冥煌騎士プルフラス
「貴様等が革命軍か…?
 …フッ、愚かだな。
「我等ローディスに逆らい、
 生き残れるとでも思ったか?

ユニットリーダー(男性)
「貴様は何者だッ!?
 …ま、…まさか?
ユニットリーダー(女性)
「貴方は何者なのッ!?
 …ま、…まさか?

冥煌騎士プルフラス
「これは失礼した。
 …私はプルフラス。
「冥煌騎士団所属、
 プルフラス・ウォッツ。
「そして、この地に展開する
 戦士団こそ、我等が率いる
 光焔十字軍だ。
「生き残る事が出来たなら、
 仲間達に伝えるがいい。


(ヴァドがいるユニットの場合)
冥煌騎士プルフラス
「ボルマウカ人がこんな所で
 革命軍と共謀しているとはな…
「…愚かだな。
 我等ローディスに逆らったが故に、
 お前の国は滅びたのだぞ。
「恐怖、痛み、屈辱…。
 全てその身体に焼き付いている筈。
 忘れたわけではあるまい?
「唯一残ったその命までも
 捨てるというのか…?

雷火のヴァド
「命など惜しくない!
 この命、戦いに捧げよう。
「同胞の自由のために!
 我が心の誇りのためにッ!!

冥煌騎士プルフラス
「…なるほど。
 お前の心意気は分かった。
「私が相手をしてやる…。
 戦いに敗れ、ここで死す事を
 天命と思うがいいッ!


(戦闘後)
冥煌騎士プルフラス
「ホゥ…。
 思ったよりやる様だな?
「貴様等の実力は分かった。
 今日のところは、挨拶だけで
 引き揚げさせてもらう。



『啓発』

 冥煌騎士ボルドウィンにさらわれたユミル王子
は、故郷でもあるウィニアにその身を置いていた。
マグナスとの思い出の場所にたたずむユミルは、マ
ーリに自分の想いを打ち明ける。


王都ウィニア
(西部軍と和解した場合)

侍女マーリ
「王子…、いつまでも
 ここにいらしては、
「お体に悪うございます。
 さぁ中に入りましょう。

王子ユミル
「…力が…欲しい。

侍女マーリ
「えっ…?

王子ユミル
「力が欲しい。
 …僕は、力が欲しい!!
「僕に力があったなら、
 こんな事にはならなかったんだ…
 そうだろう? …マーリ?
「マグナスが来てくれたのに、
 マグナスとアンキセスが
 僕の元へ来てくれたのに…
「また一人になってしまった。
 …どうすればいいんだ?
「どうすれば…
 僕も彼等と対等に歩めるのだ?

王子ユミル
「力が欲しい。アンキセス以上の…
 …マグナス以上の力が。
「彼等に必要とされる程の…
 いや、彼等を僕の下へつなぎ止めて
 おける程の力が欲しいッ!

侍女マーリ
「……王子…
 あなたには……

謎の声
「…手にすればいい。

冥煌騎士ボルドウィン
「…ユミル王子、
 貴方は気付いていないだけだ。
「貴方は王家の力を手に出来るのだ!
 究極の力を手にした開闢王の伝説を
 知っておろう?
「その力を手にすれば皆が…
 我々ローディスすら、貴方の足元に
 跪く事になる。

王子ユミル
「ローディスが…、僕に…?

冥煌騎士ボルドウィン
「この国の人々は、我々ローディスの
 民を誤解している。
「我々が他の国を管理下に置くのは、
 太古の英知を大陸広く浸透させ、
 秩序ある世界を維持する為。
「国境などに囚われるつもりもない。
 力無き愚者の治める地があれば、
 我等が代わって民を導こう。
「力ある賢者の治める地があれば、
 その者の力となるべく、参じる事を
 誓いましょう…。

冥煌騎士ボルドウィン
「多くの民を導く事…。それが力を
 持つ者の成すべき事であり、
「力を持たぬ者達は、
 力を持つ者に準じるべきなのだ。

冥煌騎士ボルドウィン
「…ユミル王子、貴方は究極の力を
 手にすべき者なのです。
「古の封印を解き、力を手にして、
 この乱れた世界をお救いください。
 …我等を導いてください!

王子ユミル
「やめてくれッ!
 一人にしてくれ…。

冥煌騎士ボルドウィン
「…お前は何者だ?
 只の女であるお前が…
「あの魔力! あの法術!
 一体何処で手に入れた!?

侍女マーリ
「………。

冥煌騎士ボルドウィン
「貴様、やはりゼーダの差し金か?
 一体何を企んでいる?
「二度と我等に逆らうなッ!
 次は死をもって償ってもらう。
 …ゼーダに伝えておけ。


王子ユミル
「僕に…、この世界を変える力が
 あるというのか?
「本当にそんな力を得られるのか?
 もし、それが本当なら、
 …僕はその力を手にしたい!

侍女マーリ
「あなたは一人ではありません。
 …私があなたの傍におります。

王子ユミル
「……マーリ…?

侍女マーリ
「…手に入れましょう王子。
 私があなたの力になります。
「私が…あなたの望みを……
(西部軍と和解しなかった場合)

侍女マーリ
「王子…、いつまでも
 ここにいらしては、
「お体に悪うございます。
 さぁ中に入りましょう。

王子ユミル
「…力が…欲しい。

侍女マーリ
「えっ…?

王子ユミル
「力が欲しい。
 …僕は、力が欲しい!!
「僕に力があったなら、
 こんな事にはならなかったんだ…
 そうだろう? …マーリ?
「パラティヌスがローディスに
 支配される事も、アンキセスが
 死ぬ事もなかった…。
「マグナスだって…
 僕の傍に居てくれた筈だ。

王子ユミル
「力が欲しい…。誰にも負けない、
 強大で圧倒的な力が……。

侍女マーリ
「……王子…
 あなたには……

謎の声
「…手にすればいい。

冥煌騎士ボルドウィン
「…ユミル王子、
 貴方は気付いていないだけだ。
「貴方は王家の力を手に出来るのだ!
 究極の力を手にした開闢王の伝説を
 知っておろう?
「その力を手にすれば皆が…
 我々ローディスすら、貴方の足元に
 跪く事になる。

王子ユミル
「嘘をつくなッ、お前達が他者に
 対して跪く事などあるものか!

冥煌騎士ボルドウィン
「…貴方は我々ローディスの民を
 誤解している。
「我々が他の国を管理下に置くのは、
 太古の英知を大陸広く浸透させ、
 秩序ある世界を維持する為。
「国境などに囚われるつもりもない。
 力無き愚者の治める地があれば、
 我等が代わって民を導こう。
「力ある賢者の治める地があれば、
 その者の力となるべく、参じる事を
 誓いましょう…。

冥煌騎士ボルドウィン
「多くの民を導く事…。それが力を
 持つ者の成すべき事であり、
「力を持たぬ者達は、
 力を持つ者に準じるべきなのだ。

冥煌騎士ボルドウィン
「…ユミル王子、貴方は究極の力を
 手にすべき者なのです。
「古の封印を解き、力を手にして、
 この乱れた世界をお救いください。
 …我等を導いてください!

王子ユミル
「やめてくれッ!
 一人にしてくれ…。

冥煌騎士ボルドウィン
「…お前は何者だ?
 只の女であるお前が…
「その魔力ッ、
 一体何処で手に入れた!?

侍女マーリ
「私は何も…
 何も知りません。

冥煌騎士ボルドウィン
「ゼーダめ…
 何か隠しているな?
「…フンッ、その化けの皮、
 必ず暴いてくれる。


王子ユミル
「僕に…、この世界を変える力が
 あるというのか?
「本当にそんな力を得られるのか?
 もし、それが本当なら、
 …僕はその力を手にしたい!

侍女マーリ
「…手に入れましょう王子。
 私があなたの力になります。
「……私が…。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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