64 Script "Chapter 4" 
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『移ろいのパラティヌス』

 東部地域、並びに東方教会の混乱は、祭主オデ
ィロンの復帰に伴い沈静化。ここで初めて革命軍
との共闘を約束した。
 一方、革命軍は中央に対し、ローディスからの
離反・革命軍との和解を望むが、未だ返答は得ら
れていなかった。



バーサ神殿の崩壊から1ヶ月…

開闢王の伝説を信じる東部の民は
バーサ神殿の崩壊・魔界の住人の出現といった
数々の事件により混乱に陥っていたが…

祭主オディロンの東方教会復帰に伴い
事態は次第に沈静化に向かう。

東方教会は中央への協力を止め
革命軍と共闘する事を約束。

神官戦士団が中心となり
バーサ神殿の監視とその防衛
及び魔界の住人の捜索を中心に活動していた。

一方、革命軍は魔界の住人の存在と
それらの危険性を認識。

中央に対し、魔界の住人の存在を警告
それと同時にローディスからの離反
革命軍との和解を望むが…

中央からの返答は
未だ得られてはいなかった。



『暗雲』

 冥煌騎士リチャードとタムズの前に現れた、国
王プロカスと謎の女ゼーダ。それと同じ頃、ボル
ドウィンは尋常ならざる雰囲気のアムリウス皇子
に呼び出されていた。
 パラティヌスを包む冥い波動が、冥煌騎士達に
襲いかかる。



冥煌騎士タムズ
「…究極の力が手に入らなければ、
 我々の計画は失敗したも同然。
「ヴァレリア側が究極の力の秘密を
 得る事となれば、奴等は今以上の
 権力を手にするぞ。

冥煌騎士リチャード
「西の遺跡に賭けるしかあるまい…。
 奴は…、ゼーダは何と?

冥煌騎士タムズ
「ユミル皇子が姿を消して以来、
 我等の前に現れていない。
「…ゼーダを頼りにするのは
 危険では無いか?
 私には奴の真意が読めぬ。
「奴もあちら側の者…
 我等と相容れることはないぞ。

冥煌騎士リチャード
「しかし、奴の情報は確かだった。
 カオスゲート… 契約の子…
「恐らく究極の力に関する情報も、
 確かなものであろう
 …裏切られても仕方あるまい。
「カオスゲートが崩壊した以上、
 奴の情報を頼りにするしか
 無いのだからな。

冥煌騎士タムズ
「お前がそうういうのなら仕方無い。
 …黙ってお前に従おう。
「…分かっているなリチャード?
 この機を逃したら我等が騎士団の
 復位は無いぞ。
「お前の父が…
 冥煌騎士団を築き上げた栄光を、
 その手に取り戻すのだッ!

冥煌騎士リチャード
「分かっている、
 …分かっている、タムズ。
「父亡き後も、グレンデル家が
 あったのはお前のおかげだ。
 …感謝している。
「お前の忠義に応える為にも、
 …あいつの為にも……

冥煌騎士タムズ
「なッ…!
 ……貴様等ぁッ!!


冥煌騎士ボルドウィン
「おまえ達が俺を呼び出したのか?
 ………!!

冥煌騎士ボルドウィン
「何をするッ!?
 ……ん?

皇子アムリウス
「………。

冥煌騎士ボルドウィン
「アムリウス、お前の仕業か?
 こいつ等に何をしたッ!

皇子アムリウス
「……ッ、
 …クックックッ……

冥煌騎士リチャード
「無事かッ、
 ボルドウィン!?
「まともに相手するな!
 …こいつ等は堕ちた。

冥煌騎士ボルドウィン
「……堕ちた…?

冥煌騎士リチャード
「冥い波動にやられた。
 …暗黒道に堕ちたッ!

冥煌騎士ボルドウィン
「…なッ、
 ……そんな馬鹿なッ!?
「テンプルコマンドとなる程の
 精神力を持ちながら、
 暗黒道に堕ちるなど……

冥煌騎士タムズ
「魔界の住人共の、強力な
 魔力に侵されたのだ!
「影響力は魔界の果実以上!
 我々は、奴等の力を甘く
 見過ぎていた様だ…。

冥煌騎士ボルドウィン
「これが魔界の力…
 真の冥い波動の力……

冥煌騎士リチャード
「退けッ、ボルドウィンッ!
「お前を失う訳にはいかぬ。
 …早くしろッ!!

皇子アムリウス
「クックックッ…。
 ……アーッハッハッハッ!



『決断』

 和解に応じぬ中央軍との決戦を前に、東方教会
の祭主オディロンと共に状況を確認する革命軍。
将軍となったマグナスは、今や革命軍の主力であ
る蒼天騎士団を率い、最後の戦いへと向かう。



明星のフレデリック
「…やはり東方教会としては
 動けませんか?

祭主オディロン
「申し訳ないが直接的な協力は、
 不可能ですな。
「皆信心深い故に、魔界の住人の
 出現で大きく乱れている。
 …革命軍に対する不信もある。
「バーサ神殿…、カオスゲートを
 監視する事、中央へ向かうあなた
 方の留守を預かる事…
「それらをもって、協力としては
 いただけませぬか?
 今、それ以上を望まれても…

軍師ヒューゴー
「仕方が無いでしょう。
 …どうです、フレデリック?
「後ろを気にせず戦える事…
 東方教会が敵とならなかった事、
 それだけでも良しとしなければ。

明星のフレデリック
「確かにその通りだな。

明星のフレデリック
「中央の動きは
 どうなっている?

革命軍戦士
「我々の出した和解案に対する返事は
 未だにありません。
「中央関門付近では、
 ゼベク卿率いる“南部の虎”との
 緊張が高まっていますが…
「今の所は、一時的な接触、戦闘を
 繰り返す程度。それ以上の大きな
 動きは伝わっておりません。

マグナス
「ローディスは?
 光焔十字軍はどうなっているんだ?

革命軍戦士
「中央軍を従え行動しています。
 特に変化は見られません。
「なお、ローディス本国の方は
 蜂起したボルマウカ人への対応に
 追われている様です。

軍師ヒューゴー
「ローディスの援軍は考えにくい。
 …助かりましたな。
「和解の意思がないとなれば、
 中央軍、冥煌騎士団との決戦…
 今が好機かと思いますが?

明星のフレデリック
「…うむ。中央、ローディスとの
 決着を付ける時が来た様だな。
「戦いの勝敗をもって決着とするのは
 本意ではないが、魔界の力まで利用
 する彼等を放ってはおけぬ。
「もはや彼等の行動には、神の意志も、
 大義も存在してはいない
 皆、我々の行動を理解してくれる筈…

明星のフレデリック
「今や君達が革命軍の主力であり、
 この革命の旗手だ。
「戦いの行方、この国の命運、
 全てが君の行動にかかっている。
 …君はこれにどう応える?

マグナス
「どうしたらいいのか、
 …今の俺には分かりません。
「ただ、この現実から目を背けず、
 正面から立ち向かうつもりです。
 …俺に出来る事はそれだけです。

明星のフレデリック
「…マグナス、それで良い、
 その気持ちがあれば良い。
「中央関門を守る光焔十字軍を退け
 中央への進行を開始する。
 総指揮はマグナス将軍だ。

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