64 Script "Chapter 1" 
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ヴォルムスで起きたユミル王子殺害計画は
南部軍の活躍により未遂に終わった。

後に捕らえられた首謀者の公開処刑をもって
事件は決着を見る事となるが…

人々の間では、南部軍が面子を保つ為に
事件とは何ら関係の無い者を処刑したと
噂されていた。

一方、恐怖により沈静化すると思われていた
反乱分子の活動は、
以前にも増して激化、拡大していた。

軍の行った公開処刑による影響は
その思惑から大きくはずれ…

苦しい生活を送る下級民達だけでなく
軍部の横暴さに不満をもつ上級民や
多くの平民までもを動かす事となった…。



『遊撃指令』

各地で活発化する反乱活動に合わせ、部隊の再
編成を行う南部軍。
そんな中、ゴデスラス将軍はマグナスの非凡な
才能に目を付け、小隊の指揮を任せると同時に、
遊撃任務を与えるのだった。



南部将軍ゴデスラス
「…入れ。

マグナス
「マグナス・ガラント、
 只今参りました。

南部将軍ゴデスラス
「うむ…。

南部将軍ゴデスラス
「反乱分子共の活動が活発になって
 いる事は知っているな?
「奴等の戦力など些細なものだが、
 各地で同時に行動を起こし始めた
 事が問題である。
「今迄バラバラであった筈の反乱
 組織が、まとまり始めている証拠
 でもあろう。
「そこで今回、多発する反乱行動と
 反乱分子共の一掃を目的とした、
 部隊の再編成を行う。

南部将軍ゴデスラス
「…お前の士官学校での成績、
 この一ヶ月間の演習、実戦、
「全て見させてもらった。
 どれを見ても只の士官候補生とは
 思えんな。
「何が目的でこの南部迄来たのか
 知らんが、お前の実力を試して
 みようと思う。

南部将軍ゴデスラス
「お前を南部軍士官に任命する。
「現在の所属部隊、及び軍師を
 そのままお前に与える。
 …それがお前の騎士団だ!
「速やかにクレネル峡谷へ向かい、
 トュアハ砦を拠点に活動する
 反乱分子共を沈黙させろ!

マグナス
「…自分がですか?

南部将軍ゴデスラス
「勘違いするなよ。
 お前を認めた訳ではない!
「我らの管轄内で、ユミル王子が
 襲撃されたという汚名を返上
 する為には…
「お前のような新兵の手でも
 必要とされるというだけだ。
「…ついでに言っておくが、
 ワシはお前の意見や同意など
 求めてはいない。
「いいか、これは命令だッ!
 お前は黙って指示に従って
 いれば良いのだ!
「軍資金も用意してある。
 速やかに隊を調え任務に就け。
 …分かったな?

マグナス
「…はい。

南部将軍ゴデスラス
「二度と連中に情けを
 かけるんじゃないぞ…
「お前一人の力で、どうこう
 出来るものではない。
「私情を捨て、
 自分の部隊の事、
 この国全体の事を考えろ。

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