◆（サラディンが居ない場合）

『人に施されし封印』

　冥い感情に支配されながらも、強大な力を得ら
れる『暗黒道』とは一体何なのか？
ヒューゴーは、かつてサラディンから聞いたある
仮説をマグナスに語る。

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軍師ヒューゴー
「…これからする話は、
　サラディン殿から聞いた話じゃ。
「事の真偽は定かではないが、
　こうなっては話しておく必要が
　あると思ってな。

軍師ヒューゴー
「我々人間は、神により無限の可能性
　を与えられたそうじゃ。
「魔法力が良い例じゃな。
　得意、不得意はあるが、誰でもその
　能力を伸ばす事が可能じゃ。
「そこでサラディン殿が師事した方は
　こんな事を考えた。
「『人が無限の可能性を持つのなら、
　力の限界は？　究極の強さとは？』
　…とな。
「そして…
　探求の末に見付けたらしいのじゃ。
　…人に施された封印を。

マグナス
「…封印？

軍師ヒューゴー
「己をも超え得る人の“可能性”
　…神はそれを恐れた。
「そして、その“可能性”に封印を
　施したのじゃ。

軍師ヒューゴー
「封印が解かれた時、人は人以上の
　力を手にする…。
「但し、力の解放と共に襲い来る、
　冥い感情に打ち勝つ事が出来たら
　の話ではあるがな。
「そして…
　冥い感情に支配された状態こそ、
　暗黒道の正体らしい。

マグナス
「力の解放と共に、
　冥い感情に囚われる…。

軍師ヒューゴー
「私が推測するに、
　ちょっとした気の緩みや…
「心惑わす出来事がきっかけとなり
　暗黒道へ堕ちてしまう様じゃな。
　そうなると、助ける術は…

マグナス
「しかし、どうやって
　その封印を解いたんだ？

軍師ヒューゴー
「冥い波動を発する者は、人間の内に
　潜む冥い感情を引き出すと同時に、
「人の封印を解き、暗黒道へと引きずり
　込むそうじゃ。ゼテギネアの女帝が、
　そうしていたらしい。
「…どうやら中央の陰にも、
　冥い波動を強く発する者達がいる
　ようじゃな。

マグナス
「冥い波動を…
　強く発する者…？

軍師ヒューゴー
「魔界の住人…。
　それもかなりの高位のな…

軍師ヒューゴー
「この国を包む混乱、不安、恐怖。
　これらがきっかけとなり…
「多くの人々が、
　暗黒道に堕ちていくじゃろう…。
　どうするマグナス？
「バジリカを抜け、プロカス王と
　魔界の住人が待つ王都へ進むか？
　それとも人々の救出を…
「中央各地の解放を優先するか？
　…選べる道は、二つに一つじゃ。

▲ ＢＡＣＫ