64 Script "Chapter 2" 
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第12話 『堅牢地神』



マグナス
「…ボルマウカ人を戦いに
 駆り出したのは俺達なのか?
「ニルダム兵団をこの戦いに
 巻き込んだのは革命軍なのか…?
 本当に俺達が原因か…?

軍師ヒューゴー
「レイドに言われた事を
 気にしておるのか?
「残念な事じゃが…
 奴の言う通り、我々の存在が
 その原因じゃろう。
「しかし“駆り出した”のは
 我々ではない。
 西部軍、そしてこの国じゃ。

マグナス
「……それは…

軍師ヒューゴー
「11年前、ローディスの光焔十字軍に
 敗れたニルダム王国…
「国を失ったボルマウカ人達は今、
 戦いの勝者と、それに従う者の欲望の
 為に利用されておる。

軍師ヒューゴー
「…良いか、マグナス。
「お前が持つ剣は、
 人を傷付ける為のものか?
 人々を守る為のものか?
「全ては、使う人の心次第…。
 そうじゃろう?
 …これと同じなんじゃ。
「原因は我々にあるかも知れぬ。
 しかし、それが他人を利用する
 理由となるのか?
「誰がそれを許したのだ?
 誰にそれを決める権利がある?

軍師ヒューゴー
「これが現在の状況じゃ…。
 今は目の前の事を考えろ。


それでは説明を始めるぞ。

今回は、北東に位置する『セレストゥス砦』を
本拠地として行動することになる。

目標となるのは、本拠地から南西に向かって
約1日の距離にある『古城ジギベルト』じゃ。

この城の制圧が今作戦の目的となっておる。

偵察部隊からの報告によると、
敵は川より南側の町を制圧し、
そのままこちらに向けて進軍中らしい。

また、飛行部隊の存在も確認されておる。
どのような行動に出るつもりか分からんが、
十分に警戒すべきじゃ。

…未確認情報ではあるが、
敵が橋に何らかの細工を行ったらしい。

詳細は不明じゃが、
橋を渡る際には注意する必要があるぞ。

軍師ヒューゴー
「ここは南部侵攻を目的とした
 西部軍の本陣がある。
「心に迷いを持ったままで、
 勝てる相手ではないじゃろう?
 …覚悟は良いな?



<最初にグラップラーがいるユニットと当たった時>
ユニットリーダー(男性)
「どうしてローディスに従うんだ?
 利用されたままでいいのか?
ユニットリーダー(女性)
「何故ローディスに従うの?
 …利用されたままでいいの?
ニルダム戦士
「貴様等などに、我々の気持ち
 が分かるものかッ!
「多くの同胞を人質に取られ、
 戦いを強要されるこの気持ち
 …分かるか?
「民族の絆も持たぬ貴様等に
 この気持ちが分かるかッ!!


<トリスル>
若い女性
「ユミル王子はお優しい方です。
 ボルマウカ人を利用するなんて…
「何か理由があるに違いありません。
 …そうよ。…あなたが、あなた達さえ
 西部にやって来なければ!!
「…いえ、すみませんでした…。
 不幸な人々を救ってあげてください。


<修魔の地コークラン>
年輩の男性
「アンタ達が革命軍かい。
 西部城を目指しているのか?
「だったら、ずっと北上すればいい。
 イタカ山域とアジャール平原を越えて
 西部城タルペイアが見えてくる。
「ここから西へ行けばセイブル低地、
 旧ニルダム王国の町がある。
 南にはアウドヴェラ採掘場、
「ボルマウカ人の強制労働者が、
 大勢、収容されている。
 ま、アンタ達には関係ないか?


<山間の町カピスカウ>
酒場の親父
「あの将軍だけは、弱者の味方だと
 思っていたんだけどねぇ。
「…将軍? ああ、ユミル様の
 お傍に仕えていらっしゃる方だよ。
 今は副将軍だったっけ?
「たしか…、
 元は中央の将軍だったとか。


<シェファービルの町>
老人
「此処に古い城があるじゃろう。
 あれはジギベルト城といってな…
「ニルダム王国がパラティヌス統合前の
 南部地域を警戒して建てた、
 国境の砦なんじゃよ。

<ジラムの村>
年輩の女性
「ニルダム兵団…
 やっぱり出てきたね…。
「ライの海周辺のこの地方には、
 元々ニルダム王国という
 国があったのよ。
「ローディス教国に滅ぼされ、
 今では彼らの駒として使われている
 …悲しい人々の国がね。


<古城ジギベルト・ボス戦>

堅牢地神アンキセス
「誰がこの様な指示を出した!?
 答えよ! 誰の指示に従っている!

西部軍騎士
「……レイド様が…
 ニルダム兵団を使えと…

堅牢地神アンキセス
「…分かった。
 もう良い、下がれ。

西部軍騎士
「し、しかし…

堅牢地神アンキセス
「下がれッ!


(初回が一般ユニット)
堅牢地神アンキセス
「我は西部副将軍アンキセス。
 アンキセス・ガラントだ!
「貴様等の指揮官は誰だ?
 …その名を聞いておこう!

ユニットリーダー
「………。

堅牢地神アンキセス
「どうした? 自分達を指揮する
 者の名も分からんのか!

ユニットリーダー
「革命軍蒼天騎士団…
 マグナス・ガラント…

堅牢地神アンキセス
「そうか…、あいつか…。
 ハッハッハッ。
「…良い機会だ。
 貴様等革命軍の実力、
 ここで試させてもらうぞ!


(マグナス何回目でも)
マグナス
「……父さん…

堅牢地神アンキセス
「…お前か……

マグナス
「ローディスの手下となるのが、
 あなたの選んだ道なのか!

堅牢地神アンキセス
「…ならばどうする?
 それとも私が『違う』と言えば、
「戦いは避けられるのか?
 …良い機会だ。
 革命軍の実力、試させてもらうぞ!


(戦闘後)
堅牢地神アンキセス
「強くなったな、
 …マグナス。
「しかしその程度では、
 この国を変える事は出来んぞ。
「お前の前に立ちはだかるのは、
 私だけではないからな…。

マグナス
「…どういう意味だ。

堅牢地神アンキセス
「国に逆らう事は、ローディス教国
 を敵に回すのと同義である。
「そして、西部軍を指揮するのは、
 …ユミル王子だ。
「既に知っていた事であろう?
 …泣き言など言わせんぞ。
 お前の選んだ道だからな。



『戸惑い』

 自分に与えられた任務に納得がいかず、思い悩
むマグナスに対し、ヒューゴーは三つの道を指し
示す。どれもが何かしらの危険性を含む事に、戸
惑うマグナス。


マグナス
「俺達はこれからどうすればいいんだ?
 上層部の指示に従い…
「ボルマウカ人を解放すればいいのか?
 彼等を利用する為に解放すれば…
 …それでいいのかッ!?

軍師ヒューゴー
「お前は三つの選択が出来る。
 …命令違反を含むが、良いか?

マグナス
「構わない、教えてくれ!

軍師ヒューゴー
「うむ、では説明しよう。
「一つは、指示通りにアウドヴェラ高地
 の採掘場を解放する事じゃが、敵駐留
 部隊との戦いが予想される。
「問題はそこで働く人々を、戦いに巻き
 込んでしまう事じゃ。大きな被害が
 出るのは間違いないじゃろう…。
「もう一つは、上層部の指示を無視し、
 イタカ山域へと北上。ボルマウカ人
 との接触を避ける行動じゃ。
「その代わり、西部軍との決戦を早める
 事になってしまうがな。
「最後は西へ…、海に面するセイブル
 低地の解放に向かう事じゃ。
「あそこは、古くからボルマウカ人が
 暮らしていた土地。何か良い解決法
 が見つかる事を期待する一方、
「その間に事態が進展する事を期待…
 言ってしまえば様子見って訳じゃ。

マグナス
「全てを丸く治める
 方法は無いのか…?

軍師ヒューゴー
「それは都合の良すぎる話じゃな。
 …何を捨て、何を取るのか?
「全てはお前次第なんじゃよ、
 …マグナス。



『接触』

 戦況の報告を受けたユミル王子は、アンキセス
とマグナスの対立を知る。王子を気遣うマーリの
前に、突如その姿を現した謎の女性は、マーリの
心に強く揺さ振りをかける。


西部 タルペイア城

王子ユミル
「もう良いッ!
 ……わかった…。
「詳しい事は、
 アンキセスが戻り次第、
 私から直接聞く事にする。
「…下がれ。

王子ユミル
「…マグナ…


謎の女
「…お前の王子様は、
 苦しんでいる様だねぇ?

侍女マーリ
「…あなたは誰?
 どうやってこの部屋に入ったの!

謎の女
「そんな事はどうでも良い。
 …どうだいマーリ?
「王子様の力にはなりたくは
 ないかい?

侍女マーリ
「…何を言っているの?
 出て行きなさい!!
「人を呼びますよ!?

謎の女
「愛しい王子の苦しむ姿を、
 これ以上見たくないだろう?
「…お前が王子の力になれるのだ!
 これ以上の幸せがあるかい?

侍女マーリ
「わ…、私が…
 ユミル様の力に…?

謎の女
「そうさ! お前が…、いやお前だけ
 が王子の力となれるのさ!
「それがお前の…、お前達の運命…。
 お前の体に流れるあの方の血が、
 お前の力となるのだ。

侍女マーリ
「…?

謎の女
「…さぁ、お前の封印を
 解いてやろう。

謎の女
「デ・バリルヌ・ザイクロウス
 フィンザラ・レンヌ・ラシュ…

侍女マーリ
「…キャーッ!!


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