デニム
『・・・やはり、ローディスへ戻られるのですか?
剣聖ハボリム
『肝心のタルタロスやバールゼフォンを取り逃がしてしまったからな。
地の果てまで、追いかけるつもりさ。
デニム
『しかし、単身でローディスに渡るのはあまりに危険すぎます・・・。
剣聖ハボリム
『大丈夫だよ。今までだって、何とかなったんだ。
確かに、以前より危険かも知れないが私も無茶をするほど愚かではない。
じっくり腰をすえて機会を待つさ。
それに・・・
デニム
『それに・・・?
剣聖ハボリム
『それに、私はきみたちと出会い、成し遂げるという喜びを味わった・・・。
デニム
『成し遂げるという喜び・・・?
剣聖ハボリム
『・・・私も以前はきみたちのように夢や希望を持っていた。
しかし、いつからだろう・・・、復讐のためだけに生きるようになってしまったのは・・・。
デニム
『・・・・・・・・・
剣聖ハボリム
『きみたちと行動を共にしたこの期間、とても充実していたよ。
そして、ひとつの目的を達成したとき私の中にあったドス黒い何かは跡形も無く消えてしまったんだ。
このときの喜びは忘れない・・・。一度味わったら、二度と忘れないほど甘美な喜びだったよ。
その喜びをもう一度味わうためにも死ぬわけにはいかない。だから、無茶はしない。
だから、約束しよう。きみとの再会を。
デニム
『ご武運を。
剣聖ハボリム
『きみも元気で。
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