■プリンセス・カチュア2
フィダック城へ無事に帰還したカチュアは、解放軍の戦士たちの前でバクラム軍と暗黒騎士団を相手に、最後の決戦に挑むことを宣言した。

カチュア
「バクラム国よりの救出、感謝いたします。
貴方たちの忠誠と働きを私は生涯忘れることはないでしょう。

大神官モルーバ
「ありがたきお言葉、もったいのうございます。

カチュア
「私は一日も早くこの戦乱が終結するのを願っています。
それには貴方たち神竜騎士団の力なくしてなすことはできません。貴方たちの働きに期待します。

大神官モルーバ
「殿下のため、我らは命を賭してご期待に報いる所存であります。
 殿下にはフィダック城でこのまま・・・

カチュア
「モルーバ殿!
国家の一大事に君主たる私が矢の届かぬような場所からのうのうと見物しているわけにはいきません。
 君主であることを民や兵士に示すためにも自らが前線に立って戦いましょう。

大神官モルーバ
「し、しかし・・・・・・。

カチュア
「過分の気遣いは無用としましょう。

大神官モルーバ
「ハッ。

カチュア
「さて、前線の様子ですが・・・。

デニム
「バクラム軍が単独で動いています。暗黒騎士団を見限ったようですね。

カチュア
「では、いよいよ決戦ですね。
 我が父ドルガルアが築いた都、ハイムを取り戻しましょう。そして、この戦いに終止符を!

デニム
「急ぎ、兵たちに準備させろ!

カチュア
「・・・・・・ふう。 こんな感じでいいのかしら?

デニム
「立派だったよ、姉さん。 父さんもきっと喜んでいるよ。

カチュア
「まるで自分じゃないみたいね・・・。

大神官モルーバ
「大丈夫だ、カチュア。 きっとうまくいく・・・・・・。

カチュア
「そう?

デニム
「でも、姉さんはやっぱりこの城にいるべきだよ。その方が・・・。

カチュア
「それはイヤだって言ったでしょう。
 私はただ担がれているだけでいたくはないのよ。
 だいたい、危なくなったらあなたが助けてくれるんじゃないの?

デニム
「そりゃ、もちろん、そうだけど・・・。

カチュア
「でしょ?

大神官モルーバ
「亡き王も先陣を好まれた・・・。 やはり血は争えんな。

カチュア
「そうよ、覇王の霊が私を守ってくれるわ。

デニム
「無茶だけはしないと約束してよ。

カチュア
「わかったわよ。約束は守るわ。

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