デニム
「姉さんは勝手すぎるよ。
自分のことだけ考えるのはやめてよ。
カチュア
「勝手なのはどっちよッ。
私の気も知らないでッ!!
デニム
「ね、姉さん……。
カチュア
「…ひとりぼっちになるのは
イヤなのよ。
デニム
「父さんの仇をとるんじゃなかったの?
そのために戦ってきたんだろ?
カチュア
「…本当の親でもない人の仇なんて
どうでもいいわ。
デニム
「え???
カチュア
「あの人は私たちの本当の親じゃないの。
私たちは捨て子なのよ…。
デニム
「そ、そんな…、ウソだッ!
父さんが本当の父さんじゃないなんて!
カチュア
「ウソじゃないわ。以前、話しているのを
聞いてしまったのよ。
「私たちに肉親はいないのよ!
この世の中で、血のつながった…
家族と呼べるのはあなただけ!
デニム
「どうしてッ? そんな話を
今頃になって、どうして僕に!?
カチュア
「…あなたが離れていくからよ。
デニム
「離れていく? 僕はいつも姉さんの側に
いるじゃないか! これからだって!
カチュア
「ウソよッ! あなたは私より
戦いを選んだわッ!
「自分の理想を実現させるためなら
あなたは私を見捨てることができる、
私のことを忘れることができる…!
デニム
「ね、姉さん……。
カチュア
「たった二人きりの姉弟なのにッ!!
デニム
「姉さんッ!